2008 年
2 月
18 日
リハビリの意味
|
脳卒中や脳梗塞などの脳血管疾患や、交通事故などで脳に損傷を受けたことにより、身体や精神に障がいを持った場合、医療と福祉の制度のはざまになり、本人も家族も本当に困難な生活を余儀なくされてしまいます。高次脳機能障がいの人や家族をサポートするNPO、VIVID(ヴィヴィ)を立ち上げた池田敦子さんから、高次脳機能障がい者支援の政策的な課題についてお話を聞きました。
2006年からの医療制度改革(保険診療報酬改定)で、継続的なリハビリが必要な人にも180日までで打ち切られることになってしまいました。回復が見込めない患者にいつまでも医療を提供できないという理由のようですが、高次脳機能障がいの特徴を知ると、後遺症が残っても訓練をすることでゆるやかに回復する人が多いのではないかと、リハビリ打ち切りのひどさを痛感します。世界的な免疫学者である多田富雄さんが脳梗塞に倒れ、不自由な体でこのリハビリ打ち切りに対して反対運動を繰り広げるなかで雑誌や新聞などに発表した論評集『私のリハビリ闘争 最弱者の生存権は守られたか』の中でも、リハビリ医療を打ち切ることが即、生命の危機につながる、患者に死ねと言っているのだと厳しく批判されています。また、高名な社会学者であった鶴見和子さんの最後のエッセイから、「戦争が起これば、老人は邪魔ものである。だからこれは、費用を倹約することが目的ではなくて、老人は早く死ね、というのが主目標なのではないだろうか」と引かれています。
「医療制度改革」とは一体何なのか。医療さえも受けられない制度改定は、国民の幸せにはなりません。一方で、区民の安心・安全、区民福祉の向上が自治体の本旨であると謳いながら、行政はどんな制度改悪であっても「法に則って」仕事をするようになっています。自己矛盾に陥らないのか、私はいつも不思議です。 地域で、自治体行政で、リハビリを必要とし、医療を打ち切られてしまう人たちにどんな支援ができるのか。練馬区は保健師や看護師をはじめ医療系の専門職が比較的多いと思います。OT、PTの職員もいます。こういった専門職が「医療的支援」を地域に提供できるシステムを早急に整えなくてはいけないのではと考えています。
|
|
|
バックナンバー 最新20
|