2007 年
7 月
13 日
『終わりよければすべてよし』終末ケアについて
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羽田澄子監督の最新作『終わりよければすべてよし』を観ました。岐阜県池田町でターミナルケアに取り組む特別養護老人ホームサンビレッジ新生苑の今村寧医師と羽田監督による学習会にも参加できました。
映画の中では、東京を中心に在宅医療に取り組むライフケアシステムや、サンビレッジ新生苑、栃木県小山市、栃木市、茨城県結城市で在宅医療と介護の連携に取り組んでいるアスムスの、日本での実践が伝えられています。また、オーストラリアのバララット市クイーンエリザベスセンター、スゥエーデンのストックホルム市アシーの実例が紹介されています。一般病院、緩和ケアセンター、在宅、介護施設での医療を結び、担当医がそれぞれの施設に派遣され、その人の症状と生活にあった診療を行えるようなシステムができあがっています。
「死」はとても個人的なことですが、必ずしも「自分らしさ」を求めることができないのが現実です。「自宅で看取られたい」と思っていても、それが叶う人は1割以下です。私の祖母が亡くなったとき、小さな体にコードやチューブをたくさん付けられて、とても痛々しく感じられたけれども、自分は何もしてあげられませんでした。この映画を観ていて、彼女が「どういう風に死にたかったのか、どういう風に生きていたかったのか」をもっと受け止められていたら、祖母も私もお互いに「もっといい死に方」に巡りあえたのかもしれないと思います。
医療制度改革で療養型病床が縮小され、長期入院から自宅療養へ移らざるを得ない状況になっていますが、在宅診療を受け持つ医療機関の数はなかなか増えません。「人の暮らし」を中心に医療や介護が組み立てられるしくみがないために、在宅医療は「地域でがんばる医師」に支えられているのが実態なのだと思います。「どう死にたいか」を一人ひとりが考えるきっかけに、そして地域の医療はどうあって欲しいか、住民の働きかけが大事だと羽田監督がまとめられていましたが、もっと真面目に「死ぬこと」を考えなければ。「生きること」と「死ぬこと」はつながっているのですから。 『終わりよければすべてよし』は岩波ホールで7月末まで上映中です。
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