就労支援とは… 橋本まき 練馬区議会議員 
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2005 年 3 月 28 日    
就労支援とは…

昨年から今年にかけて、私はたくさんの障がい者の方や家族の方、支援をされている方のお話を聞く機会に恵まれました。3月12日には石神井庁舎で第3回練馬市民フォーラム「練馬のグランドデザインを市民の手でつくろうPart1」というフォーラムにも参加しました。この会は、知的障がい者のグループホームづくりをすすめているNPOが主体になって開催されたものです。実際に障がい者の施設などで活動されている方たちから、「地域で共に生きる」実践が語られ、とても参考になりました。
 昨年10月に厚生労働省から「今後の障害者保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案)」が出され、障がい者福祉の施策は大きく変わろうとしています。また、障がい児教育については、共に学ぶ教育として「特別支援教育」が文部科学省から打ち出されています。それぞれの役所の文章には、「就労支援」や「自立支援」という文字が散見されます。それらの文字を見ていると、私は「支援する」ことの意味を考えてしまいます。
 労働には「稼ぎ」と「しごと」があると、20年くらい前に哲学者の内山節氏の本を読んで学びました。生活のための労働=「稼ぎ」、社会のための労働=「しごと」です。私が仕事を始めて自分の労働について悩んでいたときに、「あぁそうか…」と気づかせてくれた言葉です。「就労支援」という文字を目にすると、いつもそのことを思い出します。「働くことは社会とつながること」と言ったのは、昨年訪れた釜ヶ崎支援機構の山田理事長でした。一昨年の夏に訪日したイタリアの協同組合の理事長マロッタさんは、「障がい者が自分の権利を行使して共に働く場として民主的な運営の協同組合がふさわしい」と言っていました。どちらも「しごと」が「稼ぎ」につながる実践をしている方の話です。
 「稼ぎ」に偏りすぎている今の労働環境や経済状況を見るにつけ、何が就労支援なのかすごく考えてしまいます。いろいろな状況の人が働けるようになるためには、今の「働く場」が変わっていくしかありません。
20年前に学んだ「稼ぎ」と「しごと」という言葉は、今でも私にいろいろなことを気づかせてくれています。



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